東京オリンピックに向けた対策

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酸いも甘いも共にして

Q:HPCJCに関わって、楽しい部分はなんですか?

中山:日々楽しいですね。ノリが一緒というか、ワイワイやっています。コーチが真剣ではあるものの基本的にお茶目ですし、大変なこともありますが基本は楽しく充実しています。

井上:中山さんとほぼ同じではありますが・・・それ以外のことで言うと、普通の理学療法士だったら確実にできていない経験を積めていると思っています。1年に何カ国も海外に行って、選手と同じ時間を過ごして、それで選手が勝った時は、本当に嬉しく思います。

病院勤務でも担当している患者さんが「勝ちました!」と報告してくれることはあるかもしれませんが、やっぱり一緒に現場に行って、その場の空気などを肌で感じて、そこで得た勝利となると、喜びも段違いです。それを味わえるのは、幸せなことだなと思います。

Q:では、辛い部分は?

中山:選手のコンディションが上がらないときですかね。痛みを解決してあげられない時などもです。それから、この間の世界選手権(2020年2月下旬~3月)もです。選手もスタッフも結果を求めて日々努力をしてきています。だけど結果が出なかった時が辛いです。一緒に悔しい気持ちを共有しました。同時に「同じ気持ちでやってきたんだな」という再確認を出来たことは良かったですが・・・。

Q:具体的に言うとどの種目に関してですか?

中山:男子チームスプリントです。少なくとも、あのような負け方をするとは思っていませんでした(結果は予選敗退)。負けるにしてももう少し勝ち進んでからのことだと思っていたので・・・選手もスタッフも結果に満足できない、同じ気持ちでした。

井上:僕も選手の状態を向上できない時はもちろんですが、自転車のメディカルの歴史はまだまだ浅いので、参考にできる情報が少ないのが大変です。逆に僕らが今後のための事例をたくさん作ることができるので、その点は楽しいですが・・・基本的には楽しいですよ!

チームスタッフだからこその特別な瞬間

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