福井117期の寺崎浩平は、早期卒業制度で他の同期生より早く2019年12月にプロ競輪選手としてデビューした。2020年2月にはA級2班、3月にはS級2班へ特別昇級。さらには史上最速のS級優勝、デビュー最速での特別競輪出場と競輪界の様々な最速記録を塗り替えてきた。そして同時に、トラック競技日本ナショナルチームで2024年パリオリンピックを目指す。

「正直、プレッシャーは大きい」と語る寺崎浩平を形作った学生時代、オリンピックシュミレーションで得た手ごたえや、現在直面している「壁」について話を伺った。

「スーパールーキー」と呼ばれ

Q:117期早期卒業からS級昇級、ナショナルチームでの活動と、かなり注目されていますよね!プレッシャーは感じますか?

正直、かなり感じています。早期卒業制度が実際に運用されて初めての早期卒業者が自分たちでした。

18連勝でS級に上がる事は元々公言していましたし「それくらいしてもらわなきゃ」と周りに言われてもいました。実際の競輪の際には自分のオッズを見てプレッシャーを感じたり・・・最初からここまでプレッシャーは感じ続けています。

ただ、S級に上がるところまでは自分の想定内だったんですが、サマーナイトとかオールスターにまで出られたのは「出来過ぎだな」と思ったりもします。想像していませんでした。

Q:級が上がると自由自在に勝てない部分も増えてきたかと思いますが、そのあたりはどうでしょうか。

サマーナイトは初戦から強い人たちと当たり、自分の思うようなレースというよりは先行を”させられた”という感じになってしまいました。やはり経験の差をすごく感じました。

短期間でA級チャレンジから経験してきたので、レベルが上がったことは感じています。でも実を言うと、S級の方が走りやすいです。

Q:それはどういうことでしょう?

過度に牽制されず、ある程度自由に動くことができるので「走りやすい」と感じます。横の動きが厳しくなりましたが、今の所は「走りやすい」ですね。

中長距離から競輪へ

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