ダニエル・ギジガー新コーチとの相性
Q:昨年まで中長距離チームを指導していたクレイグ・グリフィンコーチと、現在のダニエル・ギジガーコーチ。キャラクターは結構違いますか?
ダニエルコーチの方が、選手の方が自発的になる傾向が強いと感じます。クレイグコーチは「これをやれ」と監修をするんですが、ダニエルコーチはそこが厳しくないです。
(古山)稀絵とかは高校生の頃から指導を受けて「やれ」と言われたことをやってきた子だから、クレイグの方が合ってるのかもしれない。艶ちゃん(内野艶和)とかは自由だから、ダニエルになってから強くなってる感じがありますね。
男子は男子で基本的に自分でやるような部分があるので、僕はダニエルも良いと思いますね。クレイグは「レースに集中するために他を断て」みたいな部分があるんですが、ダニエルは「他のこともやっていいよ」みたいな。
クレイグも良いコーチでしたが、僕の性格からするとダニエルの方が合っているのかもしれません。
アジア選手権、そして世界選手権へ
Q:アジア選手権の出場種目は決まっていますか?またアジア選手権は橋本選手にとってはどんな大会でしょう?
チームパシュート、オムニアム、エリミネーションの予定です。
アジア選手権は「落とせない大会」だと思っています。しっかり勝って、大陸枠を獲得する。重要ですし、頑張りたいと思います。
Q:世界選手権はどうでしょう?
アジア選手権の結果次第ではありますが、もちろん全種目出場を狙っています。僕はあまり「この種目に出たい」という希望がないタイプですが、オリンピック種目には出たいと思っています。
でもオムニアムで世界一になったとしても、KEIRINグランプリへの出場権は獲得できなくなってしまったんです(泣)
Q:S級への特別昇級はできますよね?
できるはずです、狙っています。
去年も競輪ではS級に上がるための得点を取ることを目標にしていて、点数自体は取れたのですが、競輪への出走本数が少なくてS級に上がれなかった背景があります。だからナショナルチームに所属しながらS級に上がろうと思ったら、特昇するしかないんですよね。
トラック競技と競輪、競輪に関わっている選手としての野望
Q:ロンドンオリンピックの前からナショナルチームにいるので、もう10年ほどいることになりますよね?
もうそんなになりますか?出たり入ったりがあったので……
Q:チーム内での今の橋本選手のキャラってどんな感じですか?兄貴分?
兄貴分は窪木(一茂)さんじゃないですかね、大先輩です。でもパイセンが抜ければ僕が最年長になるわけか……後輩たちに対しては、頑張ってていいねえと思いますね。
Q:そしてパリオリンピックが終わった頃には30歳です。
まだまだ乗れる間はナショナルチームにいる予定です。
Q:橋本選手がいないナショナルチームをなかなかイメージできません。その時が来たらどうするつもりかなど、既に考えていたりしますか?
競輪選手をやりながらコーチとか、やりたいです。面白そうだと思います。
競輪選手としては、60歳を超えるまで続けたいなと思っています。競輪選手をしながらナショナルチームのコーチをやるか、エリミネーションを競輪場でやるために動きたいですね。
Q:全プロでもエリミネーションは盛り上がっていました。
面白いレースでしたね!出て優勝するつもりだったんですが、ナショナルチームの都合で出場はキャンセルになってしまいました……
でもHPCJCのお陰で強くなっていますし、HPCJCのお陰でスポーツ庁が選定する「オリンピックに向けた重点支援競技」で、自転車競技のランクがAに上がったんです。認知も上がったんじゃないかなと感じています。
参考:スポーツ庁 2024年パリオリンピック・パラリンピック競技大会 に向けた「パリ重点支援競技」の選定について
Q:ナショナルトレーニングセンター(NTC)に入らずに強化をしているのってゴルフと自転車だけなんですよね。なので結構特殊な種目だと思います。
そう思うと、やっぱり競輪は大きいですね。競輪がなければ成り立たない。本当に「競輪に感謝」という言葉しか出てこないです。
競輪をより盛り上げるために、競輪場をデートスポットみたいにしていけたら良いですよね。落車による怪我を減らすための何かも作っていけたら良いなと思います。