自転車トラック競技ナショナルチーム・中長距離チームに新たに加入した山本哲央(やまもと・てつお)。高校時代は登下校にロードバイクを使ったことをきっかけに、自力で自転車部を立ち上げて高校選抜ロードレースで優勝したことから「リアル弱ペダ男」としても知られる。
現在はチームブリヂストンサイクリング、そしてトラックナショナルチームの強化指定B(アカデミー)のメンバー。2022年7月にはジャパントラックカップにも出場する。そのバックボーンやこれから先に見据えるものをじっくりと伺った。
通学用ロードバイクから始まった
Q:自転車を始める前は何かスポーツをしていましたか?
中学まで野球をやっていて、高校の時はスキーと自転車を両方行っていました。
野球はボチボチくらいの成績でした。チームに上手い子がいて「こいつには一生勝てねえだろうな」と思ってキッパリ辞めましたね。
Q:高校の時は自転車とスキーとのことですが、どのような形態でやっていたんでしょう?部活ですか?
自転車部を立ち上げるまでに2年くらいかかって、それまでは個人で勝手にやっていました。部活立ち上げに携わってくれていた先生がスキー部の顧問だったので、交換条件というか(笑)スキー部の方もやっていた、という感じです。
Q:高校では自分で”勝手に”自転車をやっていたとのことですが、もうちょっと詳しくお聞かせください。
高1の時に通学目的で自転車を始めて、ロードバイクを買いました。知り合いに元自転車競技部の人がいて、その人に山梨の練習会のことを聞いて参加してみて……そこから流されるようにやっていくうちに、高2くらいで部活を作れることができて、うまいことトントン、って感じです。
Q:2017年春の高校選抜の個人ロードレースで優勝していますが、部活に入っていないと高校選抜には出場できませんもんね。
そうなんです。部活の登録がなかなか難しくて……高体連とかに電話したりして、ようやく作れたという経緯がありました。