松田、必至の追走劇

登りで集団のペースが上がっていたため追いつくのはきつい展開であったが、小野寺慶が次の登りまでに松田を集団まで引き上げる。そのあとすぐにこの日の勝負ところとなる長い登りに入る。集団はカザフスタンが6名で完全にコントロールして集団は小さくなっていく。

ラスト1kmまでには8人に絞られ、そこに日本からは松田のみが残る。しかし山頂前にパンクからの追走で脚を使った松田は遅れはじめ、カザフスタン3名とメキシコのISLAZ ROPEZ Fernandoの4名の逃げに行かれてしまう。下り区間で追いつきたい松田であったがカザフスタンの選手にマークされ差は縮められない。

下り区間の終わりで前4名とのタイム差は15秒差。小野寺、韓国ら5名ほどが追いついてきて人数を増やしたものの中途半端な追い方をしてしまい脚を使いながらもタイム差を広げられてしまう。そこからジワジワとタイム差を広げられていく。

追走集団のペースは上がらず

佐藤、そして篠田、西原も復帰し追走集団は大きくなるが、利害が一致せずペースが上がらない。日本チームは個人総合で遅れた選手らで追走し、この日最後の勾配のある登り区間でメイン集団に残ったカザフスタンの攻撃に松田が対応したいところであったが、その前の区間で松田自身が自ら集団を高速で牽き続け、追いついてきたアシスト選手たちも前に上がれず脚を消耗させてしまう。

先頭集団の4名はラスト15kmの登りでカザフスタンがISLAZ ROPEZ Fernandoを置き去りにし、さらにそこからエースのIgor CHZHANが 抜け出し、その後ろを2名のカザフスタンが追いかける形で進む。

カザフスタンが上位を独占

カザフスタンは上位3名を独占する形となったが、Igor CHZHANが最終コーナーを誘導ミスで曲がらず直進し遅れてしまったため、2名で追走していたDaniil Marukhinが優勝した。

松田の追走集団からはラストの登りでカザフスタンが2名で抜け出す。先頭から落ちてきたISLAZ ROPEZ Fernandoを吸収し、そのまま置き去りにして2名でゴール。カザフスタンは5位までを独占した。結局松田は先頭から2分15秒遅れの9位でゴールした。

役割分担の意思疎通に課題